効果的な飲み方

ミイラとプロポリス

プロポリスの歴史や効能を紹介する情報には、必ずといえるほど『古代エジプトの時代から、プロポリスはミイラの全身に防腐剤として使われていた』と書いてあります。
しかし、近年の研究では、ミイラの包布に塗られていた防腐用の薬剤はセダー油(ヒノキから取れる樹脂)であったことが、成分分析によって明らかになっています。
また、ミイラの防腐処理には、プロポリスのほかにハーブや樹脂の一種であるミルラ、コショウやナトロン(天然の重曹)、ハチミツなどさまざまな物質が使われていたことも明らかになっています。

このように、ミイラの防腐剤はプロポリスが唯一のものではないのですが、プロポリスの紹介記事に、「防腐剤の一つとして」と書くべきところを「防腐剤のとして」と書かれたものがあり、それが次々と広まっていったのではないかと考えられます。
紀元前の古代からハチミツの抗菌作用のことが当時の人々に知られていたことはヨーロッパの洞窟の壁画、1913年にエジプトのピラミッドで発見された変質していない三千年以上前のハチミツ、ツタンカーメン王とともに埋葬されていた壺に入ったハチミツなどで理解できます。
しかし、当時の人々がプロポリスとハチミツとは別な物質として知られていたとかプロポリスがミイラの中心的な防腐剤として使用されていたとするのは、少し無理があるのではないでしょうか。

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